テニスなお姫様もどき
□第9話 トランプ大会
3ページ/6ページ
夏希「よし、ざまあみろ」
日吉「最下位から二番目のあなたには言われたくないですね」
夏希「ビリじゃなけりゃいいんだよ」
澪菜「……っていうか、夏希。
イカサマしてなかった?」
夏希「言うなっての」
日吉を負かすために実はイカサマしていたらしい。
日吉「どういうことですか」
恵「何だ、夏希ちゃんもだったんだ」
日吉「もって何ですか」
恵「とりあえず、ビリはビリだよね。
えっとね…。
澪菜にマッサージしてあげてくれる?」
日吉「は?」
澪菜「恵くん、何言ってるの!」
恵「澪菜、結構肩凝ってるでしょ。
澪菜を落ち込ませた罰だよ、日吉くん」
これでもかというほどの爽やかな顔で恵が笑う。
夏希(恵さん結構根に持ってるな…)
仁王「うらやましいのぅ、日吉。
だが、これじゃ罰ゲームにならんじゃろ」
恵「それは雅治だけでしょ。
雅治がビリだったらそんなお願いしないよ」
仁王「……プリッ」
澪菜「……?」
澪菜は意味が理解できないようで首をかしげる。
夏希(鈍っ…。
これだから、こいつは)
そして罰ゲーム中の日吉を除いた六人で再戦をする事になった。
-----
*客室C
梓「たのもー!!」
梓と由良は客室Cへとやって来た。
信夫「あ、姉ちゃんと梓ちゃんだ!
いらっしゃい」
由良「こんばんは。信夫、薫ちゃん」
海堂「…ああ」
忍足「こんばんは。
…って、夏希は?来とらへんの?」
梓と由良の二人だけしか来ていないことに気付いた忍足が訊ねる。
梓「ああ、夏希なら、恵さんのトコに行ったよ」
忍足「なんや、夏希は客室Eかいな。なら俺も…」
忍足は立ち上がり部屋を出ようとした。
が、由良がその肩を掴む。
由良「あら、私たちでは不満なのかしら」
忍足「滅相もございません」
忍足は由良の笑顔の迫力に気圧され、断念する。