テニスなお姫様もどき2
□第31話 肝試しパニック2
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梓「まあ、そんなこんなでアタシ達はユーターンしなきゃならないのだ」
それに澪菜は関係ない。
鳳「色々あってスタンプを押せなかったんですよ」
宍戸「……ふーん。じゃ、俺らは先行くわ」
梓「亮!アタシ達を見捨てんの!?」
夏希「見捨てるも何も、あたしらには関係ねぇだろうが」
梓「ひどいヨ、夏希。ホイクショからの付き合いじゃん!」
夏希「だから何だってんだ。あたしらにお前らの手伝いをする義理はない」
夏希は笑いながら宍戸と不二を引き連れ、去って行く。
梓「……見捨てられた」
鳳「そりゃ見捨てますよね」
梓「むぅ、仕方なし!
行くぜ、岳人、ちょたろ!」
そうして梓のUターンは始まった。
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提灯で彩られた森の道を歩く五班。
切原「つーかさ、絶対跡部さんって不正してるっしょ」
菊丸「だよねー。そんな都合よく由良と一緒になるわけないよ」
切原「俺もこんなことなら鳳と変えときゃよかった」
パキリ…。
その時、足元で何かが割れる音がした。
柳「赤也、踏んでいるぞ」
切原「へ?」
切原が急いで足をのけると、そこには二つの丸いレンズがある物体。
それが無惨にも変な方向に曲がっている。
柳「眼鏡だな」
切原「何でこんなトコに眼鏡が…」
言い終わる前に切原は前方に何かが横たわっているのを見つける。
切原「これ、氷帝の忍足さんじゃないっスか?」
菊丸「だねー。何でこんなトコで倒れてんのかな?」
倒れている忍足は眼鏡をかけていない。
それは澪菜に殴られたときに吹っ飛んだからだ。
柳「ふむ、あの眼鏡の残骸は忍足のだな。
だが、一体何があったというのだ。
それに同じ班であるはずの弦一郎と日吉がいない」
切原「もしかして見捨てられたんじゃないっスか?」
その通り。
菊丸「俺達も放って行こっか」
切原「そうしますか」
忍足「ちょっと待たんかい」
倒れていた忍足が復活した。
菊丸「うわぁ…」
忍足「うわぁってなんや。
…って俺の眼鏡は?」
忍足は自分が眼鏡をかけていないことに気付き、辺りをさがす。