テニスなお姫様もどき2
□第31話 肝試しパニック2
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夏希は慌てて手を離す。
不二「なんだこれってキミが繋いできたんじゃないか」
夏希「そんなことしてねぇよ!
何でお前と手なんか繋がなきゃならねぇんだ」
不二「そうだね。僕も澪菜がよかったよ」
恵「こらこら、ケンカは駄目だよ。
それで、梓ちゃん達は?
キミ達より先に出たはずだけど」
宍戸「ああ、何かスタンプ押し忘れて戻って行きました」
桑原「何やってんだ…」
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由良「あら、梓」
梓「おぅ、由良かぁ」
一班と三班が鉢合わせ。
梓「スタンプ忘れちゃったんだよぅ。参った参った」
跡部「バカだな」
梓「にゅー!
バカって言う方がバカなんだぞ」
跡部「アーン?誰に向かって言ってんだ。」
梓「ところで由良。泣いた?」
梓は由良の目の回りが少しだけ赤く見えた。
由良「嫌だわ。泣いてなんていないわよ」
由良は梓にニコリと微笑みかける。
梓「……うん、そだよね。
よしよし。二人とも、しっかり由良を守るんだゾ」
跡部「てめぇに言われるまでもねぇ」
手塚「無論だ」
梓「ふっふふ、それじゃねー」
梓は由良とすれ違い、笑ってこちらに手を振りながら走って行く。
後をついていく向日と鳳は大変そうだ。
由良「どちらかと言うと、梓の方に守りが必要よね」
跡部「何言ってんだ。
お前こそ、また苦手な百足が出るかもしれねぇだろ」
由良「あら、跡部くんこそ、本当はあまり得意じゃないでしょう?」
跡部「フン、お前ほどじゃねぇよ」
由良「それにしても、梓は可愛いわね」
跡部「そうか?」
跡部は疑わしげな表情を由良へと向ける。
由良「ええ、勿論澪菜や夏希も可愛いけれどね」
そう言って由良は優しく、少し悲しげに微笑んだ。
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日吉「思ったよりたいしたことないですね」
澪菜「そう…?」