テニスなお姫様もどき2

□第32話 眠れない夜
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梓はしばらく考えた後、首を回して夏希の方へと向く。


梓「うーむ…。
夏希は?」


夏希「何であたしに振るんだ。
いるわけねぇだろ」


由良「あら、夏希ったら、人気があるのに勿体ないわね」


夏希「勿体なくないし、それを言うならお前だって人気あんだろ」


跡部「何言ってんだ。
由良には俺様がいるだろうが。
他の奴なんざ関係ねぇ」


夏希「へぇ、そんなこと言ってるが、お前は由良とデートすらしたことねぇんだろ?」


跡部「……そ、それは色々と忙しいから…な」


急に跡部が焦りだす。


澪菜「あ、じゃあ明日二人でどこかに行ってきたら?」


跡部「ああ、それはいいな。よし、由良。明日は帰る時間までお前に付き合ってやるぜ」


由良「せっかくの澪菜の提案だけど、行かないわよ」


由良はあっさりと拒否をする。


由良「どうしても行きたいなら夏希を連れて行ったら?」


夏希「何であたしなんだよ。澪菜の間違いじゃねぇ?」


澪菜「え、わたし?
うーん…、それなら梓の方が跡部くんと仲良いんじゃない?」


梓「アタシはエンリョしまっす!」


跡部「俺様をたらい回しにしてんじゃねぇ!」


由良「まぁ、実際のところ、あなたこそ学校で人気があるんじゃなくて?」


跡部「アーン、当然だろ。なぁ、樺地」


樺地「ウス」


樺地登場。


夏希「さっきまで樺地いなかった……」


樺地「跡部部長は人気者…です」


夏希「あたしらには別に人気ねぇのにな」


夏希はフンッと鼻で笑う。


澪菜「うーん…。でも、わたしは別に跡部くんのこと嫌いじゃないよ」


梓「アタシも!」


芥川「え、もしかして梓って跡部が好きなの!?」


今まで眠っていた芥川が急に目覚めた。


梓「もー、ないない。アタシは跡部のことは友達としか思ってない」


芥川「ふーん…。じゃあ梓って好きな人いないのー?」
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