妄想絵本
□色のない世界
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───あれから永い
……永い時間が経ってしまった。
僕は自分を定義付けるものを否定し………、
"彼女"が犠牲になった。
あれから僕は何も変わっていない。
『"彼女"が救った世界』───
…答えはソコにあると、ただ信じたかった。
その思いだけが、
僕をこの世界に繋ぎ止めているもの────
脆く、いつ崩れてしまうかも解らないこの思いだけを拠に─────。
……"キミ"を探し続けて、
『この刻』をずっと待ち望んで来たはずなのに─────……
今は少し恐いんだ。
"キミ"をまた失うかも知れない。
僕はそれを恐れている。
────答えは、
まだ見つからない。
こんな僕を見て、"キミ"はどう思うのかな？
"彼女"が目醒めたら───
何も言わず、優しく微笑んでくれる………？
──今までそうだった様に……
