はなし

□12.3
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12.3


「!ラムセサン!」

「ただいま、ロコ。」
突然の帰りに驚いたロコが僕に抱きついた。ロコの周りにはフワフワと電子の音符や記号が浮いて漂っている。
彼女はロボットだ。初めは不可解で落ち着きが実は無かったのだけれど、今は慣れ、逆に落ち着くものの数々となった。

「隊員たちが、いつも世話になってるから今日は休んでくれ。って。」

抱きついてきたロコをそっと引き離し伝えた。

「ソウデスカ…!皆サンニ感謝、デスネ。ロコハ本当ニ嬉シイデス!一人デオ祝イヲスルノ覚悟シテイタノデ…」

「うん。けれどロコ、何か緊急の事態があれば……」

「戦イへ行ク、デスヨネ?」

僕の言葉を遮るようにロコは悲しそうな顔で言った。部屋の奥ではロコが作ってくれただろう美味しそうな食べ物の香りが風にながれここの扉までやって来た。それとは反比例するように不思議な緊迫感に包まれる僕たちをさらに優しい美味しそうな香りが僕たちを包む。

「ラムセサンハ、誕生日デモ、ドンナニ大切ナ日デモオ休ミニナレ無イノデス、ネ」

「……それでも、ロコ。」彼女の頬をこの両手で触れながら話を続けた。

「君に出会ってから毎日が、すべてがかけがえのないものだよ。戦いに意味があることを知ったのは君のおかげだ。」

「…ハイ!」

ロコはゆっくりと笑った。ああ、笑顔をまっすぐと見るのは久しぶりだ。

「ロコゴ飯イッパイ作リマシター!マズハ食ベテクダサイネ?」

「うん。」

「オ誕生日オメデトウゴザイマス!ズット…エエト…ソノ」

「ありがとう。ずっと一緒にいよう。」









(どんなに離れていても、心は一緒。だから)


(ロコノ心ハ、イツモラムセサンノ側ニ…)

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