はなし

□さきあと
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_朝_

紫色で黒に近い髪色が、ひらひらひらとそよいでいる。
桃の方は、頬を染め微笑する。完全に微笑むと、生命の芽を出す春がやってくる。春。
拙者はきずかれまいと、ずっと遠くで桃の方を見た。桃の方は優美に舞い花々に季節にあいさつする。あの優しく頬を撫でる声で。

はるよ めざめよ
はるよ めざめよ


_昼_

「タオシャン殿」
「狐様、狐様、。」


_夜_

気が戻った。
全ては桜桃のひとひらが見せてくれた夢物語。

剣を振りかざす。

「覚悟」

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