冥王の口付け
□想い人
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「ハセヲ、大丈夫か?」
気を失っているハセヲの前髪を優しくよけてやる。
「んぅ…オーヴァン…もう大丈夫なのか」
「ああ、すまない事をした」
「別にーーアッ…んぅ!」
ハセヲは体を起こそうとしたがまだ中にいるオーヴァンに擦られてしまい甘い声を発する。恥ずかしさからオーヴァンを睨みつける
そんな子を愛おしそうに見つめながら聞いた
「それより、さっきの続きを聞かせてくれ。俺、オーヴァンの事…?」
ハセヲは真っ赤になって下を向く。
「嫌いだといいたかったのか?」
悲しみのこもったような声で言うと「違う!」と即言い返してきた。
「…一回しかいわねぇからよく聞けよ。」
「ーーあぁ」
「俺はオーヴァンの事が…好きだ…」