Our Destiny Forever
□4章 腹の音には逆らえない
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「あの、いきなりで悪いんですが、何かの縁だと思ってアド教…」
結衣の言葉が結衣の腹の音によってかき消される
「「……。」」
「あ、アド教えて下さ…」
また腹の音が鳴る
「…何食いてぇんだ?」
先ほどまで黙っていた静雄が口を開く
「きっ気にしないで!」
「怪我させた詫びに何か奢ってやるから早く言え」
「へ…?」
「静雄、今日はもう上がっていいぞ、その子に上手いもん食わしてやれ」
「すんません」
「じゃーな」
「あ、ばんそうこうありがとうございましたっ」
結衣がお礼を言うとトムは軽く手を振って去っていった
「…で、何食いてぇんだ?」
「何でも」
「その何でもってのが一番困るんだが」
「奢ってもらうのに贅沢は言いません」
「…来い」
そう言って静雄は歩き出す。
結衣は慌てて静雄を追いかけた
第5章に続く