Our Destiny Forever
□9章 神士のたしなみ
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「…はぁはぁっ…待って、も…無理っ」
結衣が自分の手を引いて走っている臨也に言う。
「なら、ここでいいか」
臨也が止まる
「な、何で私も一緒に逃げなきゃなんないの?」
「イヤだった?」
「イヤっていうかこの静雄の荷物どうするか迷ってるの」
「荷物?……一緒に買い物したわけ?」
「ううん、買い物終わった後に会った」
「ふーん。まさか、名前覚えられてるほど仲がいいとはねぇ、驚いたよ」
「たまに買い物してるときに会うの。荷物が重いときは途中まで持ってくれたりするし」
「……。」
「臨也?」
「貸して」
「は?」
「荷物」
「え、はい」
結衣が荷物を臨也に渡す
「じゃあ帰ろうか」
「静雄の荷物どーすんの?」
「別にいいんじゃない?」
「…そんな無責任な。ちょっと待ってて渡してくるから」
「行かなくていいって」
「そういうわけにはいかないでしょ」
結衣が走り出そうとすると臨也に腕を掴まれる。
すると臨也はある所へ電話をかけた。
「誰に電話したの?」
「まぁ、ちょっと待ってなよ」