Our Destiny Forever

□14章 お言葉に甘えて
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新羅のマンションからの帰り道で結衣は口を開いた。





「……臨也」


「なに?」


「ごめんなさい…」


「…どうして謝るの?」


「…迷惑かけた」


「…結衣はさ、捕まってる間どんなこと考えてたの?」


「え?」


「オレが助けに来ると思ってた?」


「…ううん。見捨てられるかなって思ってた…けど」


「けど?」


「心のどこかでは臨也に助けにきて欲しいって思ってたかな」


「……。」


「だから臨也の声が聞こえたとき嬉しくて泣きそうになった」


「それって助けが来たからじゃない?」


「それもあるかもしれないけど、臨也だったからだと思うよ」


「……。」






そんな会話を続けていると、家についた。

家に入ると、臨也が結衣の頭を撫でてきた







「今日はオレが家事とかするから結衣は休んでていいよ」


「で、でも…」


「今日は寝てた方がいいって新羅もいってたんだからさ」


「…いいの?」


「もちろん」


「ありがと、臨也」


「どういたしまして。あ、オレのベッドで寝ていいよ」


「え、ソファで十分だよ?」


「体調が悪いときぐらいは甘えたら?」


「…それじゃあお言葉に甘えて」







二人の間では、寝るときは臨也はベッド、結衣はソファと決まっていたのだ。

初めは臨也がベッドか布団を買ってやると言っていたのだが、結衣が借金を増やしたくないとのことで断ったのであった。




「それじゃあ、おやすみ」


「おやすみ」



結衣が寝室に入ると、疲れていたのか結衣はすぐ眠ってしまった。




15章に続く
 

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