Be happy together

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また保健室の戸が開き、メデューサが入ってくる




「あら、カイト君も来ていたのね。頬、どうかしたの?」


「あー、オックス君にやられまして…」


「あらあら、らしくないわね」


「そうっすか?」


「いらっしゃい。見てあげるわ」






カイトがメデューサに頬を見せる






「腫れてるわね…。冷やしていて正解よ」


「マカのおかげっすよ」


「さすがマカちゃんね。じゃあ湿布を貼っておくわね」


「あざーす」







メデューサが湿布を取り出しながら話し出す








「カイト君の両親と私って結構仲が良かったのよ」


「…へぇ?そうなんすか」


「えぇ。2人はすごく有名だったから知らない人はいないんじゃないかしら?」


「へぇ、カイトの両親ってそんなに有名だったんだね」


「…あー、らしーな」


「カイト君に質問があるんだけど…」


「何すか?」


「ユイちゃんって貴方とは腹違いなのよね?」


「「えっ!?」」


「……よく知ってますね」


「ユイちゃんの母親ってどんな人なのかしら?
カイト君のお父さんはお母さんの事をとても愛しておられたからいくら病気で亡くなったからって
すぐに結婚したのが気になっちゃって、どんなに素敵な人なの?」


「……その質問、絶対ユイには聞かないで下さいね」


「あら?どうして?」








メデューサが笑顔で聞き返すが、カイトの顔はとても怒っていた






「いい加減にしろよ、クソババア。
こっちがいつまでも下手にいると思ってんなよ
この話をユイにしたらアンタを殴るだけじゃすまなくなる……意味、分かんだろ?」


「……。」


「頼みますよ、先生。オレは美人を殴りたくないんですから」






今度は笑顔で言ってカイトは保健室を出た






「メ、メデューサ先生。カイトの口の悪さは後で私が叱っておきます」


「…いいのよ、マカちゃん。私ったら無神経だったわ、気をつけなくっちゃね」


「メデューサ先生。さっきの話、ユイには絶対言わねーんすよね?」


「えぇ、もちろんよ。じゃあ私行くところがあるから…」






そう言ってメデューサが出ていく






「…ビックリした…。腹違いってこともビックリなのにカイトあんなに怒るんだ」


「…そーだな。マカ、カイトのこと追っかけてやってくんね?」


「え?どうして?」


「何か今のアイツ誰にでも喧嘩売りそうな感じだったからよ」


「…分かった。任せて」




マカが出ていく
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