Be happy together
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「ソーウル」
「おぅ、ユイか。珍しいな、昼に来るなんて」
「うーん、今日兄ちゃんにバレそうになったからね」
「あー、そうだな。オレも死にたくねぇし」
「?…どう、具合は」
「大丈夫。明日には退院できるらしい」
「良かった。やっぱりソウルがいないと楽しくないしね」
「っ//…そ、そうか。…ユイ」
「なに?」
「カイト気にかけてやってくれ」
「うん、分かってるよ。最近無理してることは重々承知」
「なら、いいんだけどよ」
「兄妹揃って迷惑かけてすいません」
「ははっ、全くだ」
「今兄ちゃんは?」
「マカが一緒だ。安心しろ」
「…うん」
ソウルがユイの手を握る
「ソウル…」
「大丈夫だからそんな顔すんじゃねーよ」
「うん!あ、ソウルが退院したらパーティーとか開こうか」
「いや、いーよ別に」
「いいじゃん楽しそうで」
「じゃユイが飯作れよ」
「えー、ソウルでいいじゃん」
「病み上がりに料理させんな、しかもオレ主役だろ。それに今考えたらユイの料理って食った事ねーし」
「そういえばそうだね。マカには前作ってあげたけど…」
「へぇー」
「今度個人的に作ってきてあげようか?」
「へ?」
「何食べたい?」
「……美味いもん」
「え、そんな難しい注文困る」
「得意料理でいーよ」
「…得意料理かぁ…」
真剣に悩むユイを見て、ソウルは幸せそうに微笑んだのだった
11章に続く