デュラララ!!
□振られた男
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オレには少し自信があった
名前はオレを選んでくれる
今までどんなことがあってもオレが好きと言い続けてきてくれたのだから…
すぐにでも名前にオレが「好き」と言ってほしくて名前を呼び出した
『どうしたの?』
「静ちゃんと最近仲良いんだね」
『…うん』
「名前、オレのこと好き?」
いつもならすぐに「好きだよ」と笑顔で返してくれるのに、今日の名前はオレの顔を見ずに、俯いていた
『…嫌い、じゃない』
「好き」と返って来なくて、名前の心がオレから離れて行っていることが分かった
「…そっか。別れよう、名前」
『ごめん、…ごめんなさい』
頼むから謝らないでほしい
名前にあまり構ってやれなかったオレが悪い
誤解を説いてやらなかったオレが悪い
今更説いたところでもう名前の心が戻ってくることはない
「…帰っていいよ」
最後なのにオレは名前に優しい言葉をかけてあげることもできなかった
『…さようなら』
「……。」
今、君を抱きしめたくても、もう君はいない
もう少し早く君の気持ちに気づいてあげられたらオレ達は上手くいっていたかもしれない
ということを今更気づいたオレは相当な馬鹿だろう
end
→あとがき&おまけ