キューティクル探偵因幡

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いつも通り事務所に行くと、なぜか弥太郎くんがソファで眠っていた。


「メガネかけながら寝てる!!」


「…オレもたまにやる。うっかり。」


「あ、そーゆーモンですか?……、違う!なんでこの人ここで寝てんの!?」


「そうソレ!」


「不法侵入ですね。」


「いつからいたんだろう…?」



疑問点が多すぎて首を傾げてしまう。
すると優太くんが気の流れが別人だと言い始め、弥太郎くんの胸あたりを押す。



「なんか出たー!!」


「なにあれ!!」



弥太郎くんは目を覚ましたが自分のおかれた状況を理解していなかった。
洋と優太くんと共に弥太郎くんに食べ物と飲み物を与える。
か、可愛い、捨て犬みたいだ。



「お前って喋れないの?」


「……。」


「器だから勝手に喋っちゃダメなんだって。」



声がした方を見ると遥と夏輝ちゃんがいた。



「遥!」


「戻ったなら帰って来いよ、バカ。すーぐ餌付けされる。」


「弥太郎がお世話になりました。」


「もー…、面倒なオッサンのせいで…。」


「聡明さん、どこスかー?」


「な、何事?」



状況が読み込めないでいると弥太郎くんが話し始めた。
なにあれ、可愛くない。


「ぷっ、」


「なんで笑ってんだよ遥。」


「いや、別にっ…。」



夏輝ちゃんが聡明という、野羅のボスの話をしてくれた。
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