龍の鱗

□死
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    死  



サラリサラリ……


サラリサラリ……


少しずつ死が近づいてくる



サラリサラリ………


サラリサラリ………



最後の一粒が落ちた時俺はなにを思って死ぬのだろう





白く塗られた天井を虚ろな目で見つめる
傍らには疲労で寝てしまっている愛弟がいる
規則正しい息音まだ生気に溢れている
それなのに俺からは最早生気等微かにしか漂わない……そう強く漂よっているのは死の香り




長い入院生活の為細くなってしまった腕を天井に向ける
「あぁ、俺はもう死ぬのかな…。」って……
力無く下ろした手で寝ている弟の頬に微かに触れる………温かい…………その手を自らの頬に当ててみる………冷たい……それはまるで死んでいる体温………



「あぁ、もう一度だけお前と暮らしたかったなぁ……。ネジ……?」


最後に残った力で手を伸ばし優しくネジの髪を撫でてやる
撫でられたネジは一瞬ピクッと反応しまた深い夢の中に戻っていった








「さようならネジ……、お前との毎日の日常楽しかったよ……。好きだった___。」






サラリサラリ……


サラリサラリ……


少しずつ死が近づいてくる



サラリサラリ………


サラリサラリ………



最後の一粒が落ちた時俺は愛しいネジを思ってた

愛しいネジを思って……

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