モノクロ世界

□出逢い
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世界の始まりから何億年か時がながれた



 



  ヒカリッテ・・・     ヤミッテ・・・    ナァニ?

       テンシトアクマハコワイモノ?

            ミンナテキナノ?

     ドオシテイッショハイケナイノ?      ドオシテ・・・・











タッタッタッタッタッタッ

どこからか軽やかな足音が聞こえてくる。

―ガラッッ

「蓮っっ!!」

その教室の扉を開けたのは

「わっっ 郁どうしたの?」

銀髪が特徴の 華王 郁 。

この純星学園の特進クラスA-2のクラス長兼寮長を務めている。

「蓮が見当たらなかったから探してたんだよっ 他のひと達と一緒に帰らなかったの?」

郁は息を荒くしていた。

「あぁ・・・ ごめんね?
今月の報告書 ついでだからここで書こうと思って」

この少年は 華王 蓮。

この純星学園の特進クラスA-1のクラス兼寮長を務めている。
そして蓮は文字がびっしりと書かれた紙を見せた。

「そっかー こっちこそごめんね? 
っていうか・・・すごいね」

「でしょ?」

2人共苦笑気味だ。

「じゃぁ郁はそれが終わるまで待ってるね 途中まででも蓮と一緒に帰りたいしっ!」

笑って言う郁に蓮は・・・

「郁っありがとうっっ!」

 にこっと効果音がつきそうだ。

「蓮ってばかっこいいっ」

「郁はかわいいっ」

・・・。 何処かのバカップルのようだ。

「蓮は・・・わぁっっ!!」

郁は突然後ろから誰かに抱きつかれた。

「郁やっほ〜 今日ははじめましてだねっっ!」

「輝羅――!」

そこには輝羅と呼ばれる茶髪のセミロングの少女がいた。

亜憂 輝羅という。
とても笑顔だ。

そして輝羅とは対照的な仏頂面の少年 霧峰 楼 もいつの間にかドア付近にいた。
一瞬冷たい目で郁と蓮のほうを見て、すぐに視線を元に戻した。




「にしてもアレからまだ1週間しか経ってないんだよねー 結構経った気がするのにね」

輝羅が思い出すように言う。

「ご・・・ごめんね? 郁の所為で巻き込んで・・・」

「何言ってんのっ あの時のことがなかったら私達こんな関係になってなかったんだよ!?」

輝羅はグイッっと近づいて言った。

「ありがと」

言葉では救われるけど巻き込んじゃったのは郁だしなー・・・

「蓮っ って、うわぁ・・・     ・・・頑張って」

輝羅は蓮の報告書を見て驚いて、言葉をかけ、右手の親指をグッっと立てた。

「・・・頑張ってはいるつもり」

「じゃぁそのまま続けよう」

蓮は何か言いたげにしていたが、机に戻った。

「ちょと 楼―――!!そんなとこに立ってないで入ろうよっっ」

輝羅は扉付近にいた楼のところへ駆け寄る。
そして腕を引っ張る。

「あ――る――こ――う――よ――っっ!!!」

だが楼は全く動かない。
腕を引っ張られても”めんどくさい”としか思わない。

「輝羅 俺はここにいる  中になんか入りたくない はっきり言って俺はこの校舎に入るのも嫌だ

        こんな・・・              天使と悪魔の校舎なんか・・・」

そうだ。 特進クラスの生徒は皆天使と悪魔。

              蓮は天使。 郁は悪魔なのだ。



さぁ 1週間前に戻ってみよう。
アレについて・・・。
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