モノクロ世界

□debils time
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「郁さんっ どちらへ行かれてらしたのですかっ!?」

「そうですわっ」

郁が教室のドアを開けて入ったらいきなり大きな声が響いた。

柳と妃だ。



「あー…
 ごめんね?」

郁はバツの悪いような顔をして言った。

「ほんとに急にいなくなってしまわれて…」

「心配してくれたの?」

「はっ…はいっ!」

妃は独り言で言っていたつもりなのかとても驚いている。

「ありがとね」

郁はそうにっこりと笑って席に着いた。



ガタッ



「にしてもケーキが食べたいぃ…」

柳が急に言い出した。

「柳、五月蝿い。」

獣がかえす。

「紅坂、お前は甘いもの嫌いかもしれないけど僕には糖分が必要なんだ――!!」

「だから炉錬 うるさい」

今度は厘に言われた。

「だって皆知ってるだろうっ!?
今糖分が必要なわけがっっ」

柳は訴えかけるように言う。

「あたしは知らない」

「同じく。」

「きちんと見てただろうっ!!」

厘と獣の答えが気に入らないようだ。


そこで

「柳 もうやめておいた方がいいですわよ 見苦しいですわ」

と、妃が言った。
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