双子座の約束
□第1章 『あの時の・・・』
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玄関から大きな声が家中に響き渡る。
「そらぁ!早くしないと遅刻するぞっ」
その声に反応して爽やかな声が返ってくる。
「うん!今行く〜」
玄関へ優しげな少年がかけてくる。
「お待たせ!忘れ物だよ はい、入学申請のはがき」
そらと呼ばれた少年は活発な少年の鞄にはがきを入れる。
「そ、そんなこと分かってる 今、取りに行こうとしたところだ!」
活発な少年はむすっとした表情になる。
「はいはい、さ、早く行かないと入学式に遅れちゃうよ」
そう言って活発な少年を置いて歩き出す。
「ほら!俺がさっき言っただろ!早くしないと遅刻するぞって! 俺は先に行ってるからな」
そう言って活発な少年は走り出す。
「ちょ、待ってよ!らい〜!僕も一緒に走るよぉ」
活発な少年につられて優しげな少年も走り出す。
2人の少年は無邪気な表情で中学校へとかけて行った。