双子座の約束

□第2章 『こんなはずじゃ・・・』
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「お! 雷に空ぁ〜 おはよっ!!」

大祐は朝からテンションが高い

「朝からうるさいヤツだな」

雷は面倒くさそうに答えるが顔ははにかんでいる。あいさつをされてうれしいようだ。

「おはよう。大祐君。そっか、大祐君は前の駅で乗るから電車で一緒になるんだね。」

普通は空のように答えるはずだ。

「おうよ!これからも、仲良くしようぜっ!そおだっ 今日の昼飯屋上で一緒に食わないか?」

大祐は唐突に言う。

「屋上なんてあるんだ。」

雷と空の小学校にはなぜか屋上がなかったため珍しく感じた。

「あるぜ!昨日早くに学校ついちまったから、色々と校舎を見て周ったんだけどさ途中道に迷っちゃって、気がついたら屋上に通じる階段まで来てたんだよ。知らずに上がってって扉を開けたらめっちゃ眺めは良いし、風も気持ちよかったからさ!今日、そこで昼飯食おうぜ」

大祐のテンションはさらに高くなっている。

「そんなに、良い場所だっていうんだったら、食べてやってもかまわない。」

雷は正直に言うのが苦手なだろうか。

「じゃ、決まりだな!!昼飯の時間になったら案内してやるから一緒に行こうな」


そんなことを話しているうちに3人は青蘭学院の門のところまで来ていた。

「おはようございます。お、今日は早く登校してきたみたいだね。」

双子に向かってにっこりと言う。星魅先生は門の前来た生徒にあいさつをしているようだ。

「おはようございます。星魅先生。ご苦労様ですね。朝から立ち当番だなんて。」

空はこういう性格だから回りからもよく見られるのだろう。

「そうでもないよ。皆とあいさつができて気持ちいからね。今月は俺の担当だからよろしくね。青蓮寺 雷君に青蓮寺 空君。 それと、斎藤 大祐君だね。」

3人そろって返事をしてから、教室に向かうあと20分ほどでホームルームがはじまろうとしていた。
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