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□強がりおじさん
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※side:虎徹
「ちょっとションベン行ってくる。あと宜しく〜」
「ちょっと僕に仕事押し付けないで下さいよ。あっ、ちょ、先輩!」
右手をヒラヒラさせて、快活なスキップでトイレへと向かった。
ふう。危ない危ない。
バニーにこんな情けない顔、情事以外の時に見られたくないからな。
変態だと思われちまう。
ついでにカッコ悪いと幻滅されるかもしれん。
せめて普段の時は、バニーにカッコイイ先輩像を見せてやりたい。
……まぁ、夜はその、何だ。俺がそんなに若くないのと、バニーが絶倫すぎるせいでかなり情けないことになってるからな!
そう決めたはいいが、やはりバニーに会うと余裕がなくなる。昨夜のことを克明に思い出し、いてもたってもいられなくなるのだ。
はぁ…
本当に情けない話だ。
こんなおっさんがあわあわ意識したところで、気持ち悪いだけなのに。
俺、どんだけバニーのこと好きなんだよ…
鏡にうつる、真っ赤に火照った自分の顔にウンザリする。
『………セックス。』
耳元に当てられたバニーの声を思い出し、身体がゾクリと戦慄く。
「ぁ…く、そ…マジかよ」
下半身で自身が元気良く上を向き、ますます自分自身にウンザリする。
「声だけで、こんなかよ…!」
本当に自分は変態だ。
このことを後輩に知られる訳にはいかない。
早々に自身の欲を処理してしまおうと、震える手でズボンのジッパーを下ろした。
グチョリ、と卑猥な音を立てて現れる己の性器。
ゾクゾクとせりあがる欲に粟立ちながら、ゆるゆると扱いた。
「ん…あっ、はぁ!」
バニー、バニー、ごめんな、俺がこんなに余裕なくて。強がっちゃうのは、俺の先輩としてのプライドだ。
どうか、気づかないでくれな。