Monsterシリーズ

□楽園
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不安【結城】

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 一週間後の土曜日になり、俺たちは午前11時にマキの実家に着くようにマンションを出た。
 この1週間、俺は普通を装っていたけれどやはり不安を隠しきれず、いつもより食欲もあまり無かった。睡眠もちゃんととれなくて。
 昨日は全然寝られなかった。そんな俺を見るに見かねて、マキはセックスで無理矢理に俺を寝かせた。

 マキは、、、優しいから。。

 きっと、俺が寝た後、寝付けずにずーっと起きていたんだと思う。俺も、起きてマキを抱きしめたかった。寝不足の顔をしたマキの横顔を見て少し涙がにじんだ。

「結城さん、俺、今日は嬉しい日ですよ」

 寝不足だけれど晴れやかな笑顔でマキはそう言う。

「マキ。。。」
「俺、幸せなんです。あなたを紹介できることが。俺の家族にあなたが好きだって、伝えられる、そして、きっと、俺の母は、あなたを認めてくれるはずです」

 マキは俺の手をぎゅっと握って、また笑顔になる。
 そんなマキみて、俺も笑った。

 きっと、大丈夫
 マキのお母さんだから
 マキの家族だから

 俺の大好きなマキ。
 そんなマキを育ててくれた、お母さん。

 だから、きっと
 大丈夫


 マキの笑顔と手の温もりに、重たかった足取りが少し軽くなるのを感じた。そうやって、二人で胸の不安を取り払って、俺たちは歩く。


 俺たちはきっと大丈夫
 
 そう
 ありのままのふたりなら

 きっと



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