NARUTO
□それは狂気にも似た
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「……はい?」
聞き間違いだと思った。
聞き間違いであって欲しかった。
そんな事、あって欲しくなかった。
「ナルトに、火影になってもらいたいんだよ。」
――――お前が、遠くなってしまう。
俺は狡い大人なんだ。
お前が、火影を目指すという夢を
口先では応援しておきながら、
心の中では、ならないで欲しい
なんて、酷い事を思っていたんだ。
「もうナルトも強くなった。そろそろ火影になってもいい歳だと思わないか?」
「…。」
「どうした、カカシ?」
「あ、すいません。…そう、ですね。
ナルトきっと喜びますね。」
そう。
お前は大喜びするだろうな。
けど俺は、その笑顔が
きっと、見ることが出来ない。
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