【一本勝負】は日本武道が産んだ日本固有の試合法であり、日本武道文化の無形遺産でもある。一本勝負を海外の一般人に、肌身で感じるように分かりやすく英訳すると『Single-Round-Match』となる。すなわち「一回生起の戦い」である。しかしこれだけでは『真剣白刃を仮定とし生死を別(わか)つ本来の間合い』という意味合いは解らない。武道勝負は生死を賭するを仮定して行う競技であり、この心技の鼎(かなえ)は、剣・禅・鏡の三要素に他ならない。武道競技は欧米スポーツに端を発した時間内ポイント獲得競争とは違い、武道理念に基づく礼法を和の競技に活かし、精神強化や精神深化、並びに精神浄化を図るを以て自己錬磨する、純粋な国文化なのである。ちなみに空手道組手競技で、「一本勝負」が正しく競技運営された場合、統計学データ解析によると、「一本技による一本勝ち」は約10%程度、「合わせ技一本」なら約60%前後となる。

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ